ご入学おめでとう御座います。 
皆さんのご入校を心から歓迎致します。 

今学期は、色々な国から約20名の学生が、本学院に入学致しました。
現在、本学院には280名の在校生がおりますので皆さんと合わせて
約300名の学生が、本日より、ここで日本語を勉強することに成りました。 
皆さん、お互いに助け合い、確り日本語を勉強して下さい。


 さて、日本語の諺に『初心忘れるべからず』と言う言葉があります。 
日本の学校の入学式で必ずと言われる言葉です。皆さんも覚えて置きましょう。
言葉の意味は、何か最初にしようと誓った時の気持ちを忘れるなと言う意味です。
この言葉は、日本の伝統芸能の『能』を極めた世阿弥と言う人が、
其の『能』の芸術性、習得方法について書いた本『風姿花伝』と言う書物の中に
出て来る言葉です。 
其の本の中で『能』をマスターする方法は、或は、自分達の流派を習得する秘訣は、
『初心を忘れない事だ』と書かれています。
  要するに『能』の様な難しい芸術を学ぶ簡単な方法は無く、
最初に学ぼうと思った気持ちをも落ち続ける事が大切であると言っているのです。 
そして其の気持ちを持ち続けることが習得の一番の近道であると言っています。

 皆さんも、日本に来て最初は、日本語を勉強しようとする初心はあるのですが、
日本には、色々楽しいことが沢山あり、例えば、テレビは深夜まであり、番組があり、
ついつい勉強をせずに、深夜番組を見てしまいます。 
そして終には、学校に遅れるように成ってしまいます。 
どうか、皆さん、この様なときに必ず、世阿弥の言葉『初心忘れるべからず』と言う言葉を
思い出して下さい。 
楽しい事は、悪いことでは無いのですが、楽しいことばかりで
日本語を勉強しようと思った最初の気持ちを忘れないで下さい。 
皆さんが初心を忘れなければ、そうすれば皆さんが最初に思った
日本語をマスターしようと言う目標は達成されます。


 皆さんの留学生生活のスタートに際して『初心忘れるべからず』と言う言葉をお贈りしまして、
私のご挨拶とさせて戴きます。本日はおめでとう御座います。


青山国際教育学院
学院長  村 上  誠